マイメロ

 潤君、エエ子や〜。小暮もエエやっちゃ〜。柊兄の歌ちゃんへの気持ちが、ただの妹ではなくなっていってるような、それに従って、柊兄がだんだん小物化しているような。恋に落ちると人間誰でも普通の人になっちゃうんだろう。

 柊兄が潤君にアメリカの音楽学校を勧めたのは、やっぱり厄介払いのような気がする。歌ちゃんへの焼もち。(小暮のほうが侮れないのに。でも小暮と柊兄はキスまで交わした仲だからなあ。)だけど小さい頃のヴァイオリンの思い出は、兄貴も絶対覚えているって。でも潤が心配だったなんて、口が裂けても言えないよな、あの性格悪兄貴じゃ。